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第200話 タイ・バンコク定住30年の記録

2022年02月28日 所長の眼

今回は少々趣を変えて私の友人であるバンコク在住の小川邦弘についての話題です。私と彼は1970年代の後半にバイト同士で同じ職場で出会ったのが最初の縁で、好きな音楽の趣味も合いそれ以来親睦を深めてまいりました。若いころ彼は世界の各地を訪ね歩くという日々をしばらく続けますが最終的にはタイ・バンコクに定住し今に至るというのがざっくりとした経歴です。

現地に「タイランド日本税理士合同事務所」として会計事務所を二人で開設し、かれこれ10年という月日が過ぎようとしていますが、現地で活躍する日系中小企業の支援をさせていただくにあたり、所長である彼の存在なくしてその支援は成り立ちません。そしてそれは彼が近々自費出版する30年間の海外生活での体験を綴った著書「変貌した東南アジアの記録」をご笑覧いただければご納得いただけるはずです。

既に私の手元にはその原稿が届いておりますが、数十年に及び海外に定住し、普段の生活においては日本語と距離を置かざるを得ない環境にあるにもかかわらず、あらためて彼の日本語としての才筆に驚かされています。それはこのサイトの「バンコクだより」をいつもご覧になっていただいている方にも共感していただいているものかもしれません。日本国内の生活にどっぷり浸かっているはずの私ですが正直彼の筆力には嫉妬してしまうと言っても過言ではありません。ではその一部を引用しましょう。

『常々思うことだが、この国(タイ)の社会は大きな包摂性を維持しており、全く異質な考えを持とうが、さらに他人と違う行動をしようが、直接的に他人に迷惑を及ぼさない限り干渉されないという健全さを保っている。この点昨今の日本社会とは隔絶しているし、それが性的マイノリティや民族・人種間の差別がまったく表面化しない要因でもあるだろう。表面化しないと表現するのは人間から内心の差別感情を排除することは絶対に不可能だからだ。』

私がタイを訪問するたびに感じる居心地の良さはタイ人の持つ包摂性からくるものなのかもしれません。