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第91話 「開国」

2021年11月12日 バンコク便り

報じられている通り、タイ国は11月1日より「開国」つまり大幅な入国規制緩和を実施している。コロナウィルス感染が縮小傾向にあるからということだが、実際には今現在も連日6,000~8,000人の陽性確認があり、死者も40~80人程度という状況にある。しかし政府としては7兆円強(2019年)あった観光収入がここ2年ではほぼゼロに等しく、感染拡大のリスクを考慮しても踏み切らざるを得ないのだろう。観光産業に携わっていない住民からはやはり“懸念の声が上がっている”、これも仕方のないことと言える。その結果必然的に感染防止対策を実施しながらの規制緩和、となる訳だ。

現状一般渡航者(日本国籍者)に対しては①5万米ドル以上の旅行傷害保険に加入②ワクチン2回の接種証明③入国後隔離1泊のホテル予約証明を準備の上、入国の7日以上前に入国許可「タイランドパス」を登録申請する。さらに出発72時間前以降のPCR検査陰性証明をアップロードする、入国時は隔離ホテルが手配した車両でホテルへ、到着後にPCR検査を実施し、陰性確認後解放、という手続が求められている。

では今週8日から実施が開始された日本側の入国規制については自主隔離3日間へ短縮されたが、「ビジネス渡航者のみを対象」とし、タイを出発する72時間前以降のPCR検査陰性証明とワクチン2回接種証明を準備し、日本側で渡航者を受け入れる企業・団体が各業種の主管省庁に対し「4日目~14日目」までの活動計画を提出、許可申請し、この期間における活動を厳密に管理し、変更があればその都度報告する。到着時における空港から宿泊地への移動は渡航者自身が手配し、上記期間も含め公共の交通機関の使用を禁じられる。

この様な手順を踏み費用負担を強いられても日本からの出張者にとっては十分メリットがあるとは思うが、日本での滞在期間の限られるタイからの一時帰国者や出張者にとっては、まだまだがんじがらめで、不要不急の渡航は止めてくださいと言われている様なものだ。不要不急には違いないが、1年半待っても自国に足を踏み入れられないというのは何とも複雑な思いである。