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第64話 タイの医療産業(その2)

2019年10月31日 バンコク便り

前回に引き続き医療の話であるが、今回は全く別世界の医療である「漢方医療」について報告する。

頚椎症の痛みが病院処方の薬によって治まらず、その薬品が普通に薬局で入手できることが分かったのでさらに2週間投薬を続けた。もちろん薬を飲んでいる期間は痛みが治まるのだが、薬が無くなった翌日には痛み出す。さらに副作用で下痢や体のだるさもある。

そこで考えたのが鍼灸治療である。日本では鍼灸師という医師とは別の範疇にあるが、当地では華僑病院に鍼灸科があり、以前利用したことがある。その際は肩こり・腰痛がひどくなった挙句に背中の一部に激痛が走るようになったため、知り合いに紹介され試した。その時には20分ほどの治療で全く痛みが無くなり驚いた。まあその後またぶり返しがあり一週間後に再診を受け何とか落ち着いた。医療保険のことなど考えたが、その際は針1本につき200円、合計で2,000円ほどと安価であったので、手続をするまでも無いと負担した。

今回、再度そのバンコク中華街に位置する病院へ車で向かった。敷地内には旧館と新館があり、旧館では漢方医療、新館では西洋医療を施している。「華僑中医院」タイ語では「ホアチアオ病院」と呼ばれる。旧館受付で診療カードを出すと「この先生は辞めてしまったので、別の先生で良いですね?」「結構です」ということで5階の鍼灸科へ向かう。前回は全く待つことなく、部屋に並んでいるベッド(もちろんカーテンで仕切られている)に横たわって待つとすぐに想像通りの中年男性医師が現れ、これも予想通りそっけない感じで「痛いのはどこ?」「じゃあシャツを脱いでうつ伏せになって」無言で針を10本ほどブスブスと刺し、あっという間に立ち去った。痛みも全く感じられない。と、すぐに看護士が現れ患部に電熱を当て20分程で終了。何ともあっけなく患部の痛みを取り去ってくれた。

今回はというと診療室前で30分ほど待たされ、ベッド上でもさらに10分待つ。医師らしき人は見当たらず。すると隣のベッドで診療が始まったらしく、色々会話が交わされている。丁寧な先生なのかなと思ったが、どうも医療器具のワゴンには色々な器具や消耗品が乗せられており、何か前回とイメージが違う。ひょっとすると針治療ではなく灸でもすえられるのではと不安になる。そちらは経験がない。

やがて現れた医師は小柄のうら若き女性で、嬉しいような医師の技量としては頼りない様な気がしてしまう。症状や他の持病のことなど多くの問診の後、患部の右首筋にブスブス(さすがに少し痛い)、左首筋にも数本(見えないので多分)、何故か脳天にも1本、ついでに訴えておいた腰にもブスブスと刺された。そしてなんと小型の超音波機器からコードを数本伸ばし、各患部の針に接続した。スウィッチを入れると針を通し超音波の刺激を感じる。10年前同じ症状で病院のリハビリセンターでも超音波診療を受けたので、これは納得のいく西洋・東洋医療の融合である。漢方医療も確実に進化しているのだ。さらに電熱を当て20分で終了。今回は少し痛みが取れた程度だが、まあ様子を見よう。

診療費は下の写真の通り針治療費B300、器具使用B110、基本診療費B100、その他B90で合計B600。内訳が違うが合計は前回と同額のB600、つまり2,000円ほど。

その後の経過は、薬を飲まない状態でも少々の痛みに抑えられているので、投薬で抑えていた状態とは全く違うし、何故かこの2日ぐっすり睡眠を得られ、これも効果のうちなのかも知れない。来週にでも再診を受けようかと考えている。