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万年筆のデザインと組織戦略の意外な関係

2015年11月01日 コンサルの眼

Form Follows Function( 機能によって形作られたデザイン )

 

この万年筆は私が愛用しているLAMY2000です。

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1966年に「西暦2000年になっても通用するデザイン」として生み出され、かれこれ50年近くこのデザインを変えていません。
性能はさることながら無駄な装飾を徹底的に排したミニマルデザインが気に入ってもう何年も使い続けています。

LAMY2000は当時の著名な建築家ルイス・サリヴァンが提唱した
Form Follows Function(形式は機能に従う)」  というコンセプトのもとデザインされました。
このForm~ というのは工業デザインの視点からは、「必要(機能)から生まれたデザインは美しい」ということなのでしょうね。

当時私はこれをみて「うんうん分かる。クールでいいよねっ」 なんてちょっとミーハーな気持ちでいましたが、その後しばらくして、企業の組織戦略について考えをまとめている時に気付いてしまったのです。。。。

Structure Follows Strategy  (組織の構造は戦略に従う)

あるとき私はずっと心にモヤモヤしたものを抱えていました。
クライアントで年商数千万円から百億円を超える企業をみていて、経営が “組織的に” うまくいっている会社  と  そうでない会社。どこも社長や取締役、部門長(主任)という役職がいて、組織の形は似ているのに、意思決定や実際の活動において“うまくいっている会社”と “そうでない会社”があるのです。

そんなときドラッカーに並ぶとも劣らない経営学者A.チャンドラーの言葉に出会いました。
Structure Follows Strategy(組織の構造は戦略に従う)

あぁ!っと思いましたよ、そう「Form Follows Function(形式は機能に従う)」と似ていませんか?

そして考えました。
企業経営で大切なことは、社長や副社長、誰を役員にするのか、そして誰を店長や工場長にするのかということは大したことではなくて、「誰にどのような組織内での機能をもたせるのか」が重要なのだと。

当たり前のようですが、とても大切な考え方です。

社長になったからと言ってすぐに経営ができるわけではありません、
営業成績トップの営業マンが優れた営業部長になるわけでもないのです。
つまり本人のスキルに加えて、営業部長として求められる“機能 を与える仕組み”ができて初めて正しい組織の仕組みになっていくのだと思うのです。

経営管理会計では、企業の成長ステップに応じて組織に「経営戦略・具体的戦術・現場戦闘」の機能を与えることをお伝えしています。
会社組織を作るときには、役職という「ハード」と、どのような機能をもたせるのかという「ソフト」の両輪で考えていった方がよさそうですね。このようにしてできた経営組織はムダがなく、しかもきちんと機能するはずです。

さぁ、私なりの答えをご披露します。

   「Structure Follows Function    必要な機能から生まれた経営組織は強く、そして美しい!」