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第122話 事業再生への取組み

2015年04月16日 所長の眼

さる4月3日に(株)ビズアップ総研が発行する会計事務所向け雑誌の対談記事への出席依頼があり東京に出かけました。弊社では以前から中小企業の事業再生に取り組んでまいりましたが、この4月に開催された梅研観桜会でも担当の堤がその成果の一部を発表させていただきました。今回の取材もこうした活動状況を全国の会計事務所に情報として発信しようという趣旨で企画されたものです。対談のメンバーは、㈱マネジメントパートナーズの社長酒井篤司氏と(株)ファインビット社長の中村中氏と私の3名。

酒井社長は、三菱商事在籍中に子会社の社長を務めるなど企業経営のエキスパートといえる方で、その豊富な経験を活かし独立後は窮境に陥った中小企業の再生支援のための会社を立ち上げられました。その後今日まで5年程の間に全国で200社近くの事業再生支援に実績を残し、中には弊社と共に取り組んだ新潟市内の卸売業の会社も1社含まれております。その協業の成功が今回の対談実現のきっかけにもなりました。同氏が再生支援に取り組む契機となったのは、顧問先の倒産による経営者の自殺を目の当りにした税理士の声を聴く機会がありご自分の経営者としての経験が中小企業のために活かせるのではないかという思いがあったからです。そして実践し着実にその思いを果たされています。

また、㈱ファインビットの中村中氏は三菱銀行勤務時代の経験を活かし、金融マン、企業、会計事務所向にと既に数多くの書籍を執筆されており、中小企業の金融取引の円滑化のために活動され、多忙な日々を送っていらっしゃいます。私との縁は6、7年程前に中小企業金融円滑化法の勉強会でご指導いただいたのが始まりでした。その後様々な場面でお会いする機会がありましたが、この度の対談で同席させていたのは身に過ぎて光栄なことでした。

対談は和気あいあいとした雰囲気で進行しながらも、酒井氏からは税理士が真剣に中小企業の経営支援に取り組んでいるのは全体の5%程度にすぎないと感じているとの厳しい指摘や、税務や会計に取り組む姿勢と同様に中小企業の経営支援にもっと積極的に取り組んでほしいと苦言を呈されるなど妥協のない姿勢で臨まれました。

中村氏は地域の中小企業、金融機関そして会計事務所の三者について中小企業の資金調達に有効に機能する関係を構築・定着させるべく精力的に活動されています。いつものことながら時間が過ぎるのを忘れるくらい熱く語られました。

弊社の事業再生支援はようやく実績をともなうところまでこぎ着けたばかりではありますが、今回の対談での経験は今後の事業再生に活かすとともに、地域の皆様方に評価していただけるレベルまで充実させたいという思いを新たに致しました。