2017年09月25日
健康維持のために食事に拘ったりフィットネスクラブで汗を流したり、実に多くの方々が「セルフケア」を実践しています。文字通り「セルフケア」とは「自分の体は自分で健康管理する」という意味です。では、今話題の「セルフメディケーション」を意識的に実践している人はどれほどいらっしゃるでしょうか?
「セルフメディケーション」は「セルフケア」の一つとして位置づけられると思いますが、病気予防や治療のために自分自身で服薬することをいいます。言い方を換えると診療所で処方箋を受けずに、薬局で市販薬を買って済ませてしまうということです。
次に「OTC薬」はご存じですか?こちらは「Over The Counter」の略で、薬局のカウンター越しで買う薬という意味で、いわゆる市販薬のことです。加えて、以前は処方箋をもらわないと入手できなかった薬でも、今では一部が薬局で買えるようになったものを指して特に「スイッチOTC」といいます。
さて、本題ですが、「セルフメディケーション税制」という新たな制度が今年からスタートしています。この税制が設けられた背景には、国民医療費が40兆円を超え毎年増大し続けているという現実があります。国民医療費の増加は深刻な問題です。自ずと「軽い病気なら医療機関へは行かずに市販薬で直してもらいたい。」ということになるわけです。そして、一役を担ってもらおうと登場したのが「セルフメディケーション税制」です。
個人の確定申告で利用する医療費控除の特例ですが、主なポイントは次のとおりです。
薬局が発行する要件を具備した領収証やレシートの保管という手間をいとわずにどれだけの納税者がこの新たな税制を利用し、セルフメディケーション推進による医療費抑制への成果へと繋げていくか。そう考えるとまだまだ国民への周知は十分ではないと感じています。