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第144話 年頭所感

2017年01月04日 所長の眼

皆様、新年あけましておめでとうございます。

新年の安倍総理大臣の年頭記者会見では、12年前の郵政解散、24年前の自民党下野と55年体制の崩壊、更に沖縄返還や終戦の年が酉(とり)年であったことなどを引き合いに出し「酉年は、しばしば政治の大きな転換点となってきました。」と述べられていたのが印象的でした。今年はアメリカやEUではすでに転換の兆しがあり、この12年周期は妙に信憑性があります。

一方でいわゆる「失われた20年」などといわれる経済成長の失速は本当に終息するのか、生産年齢人口の減少や高齢化に代表される人口問題などの原因を指摘する声はあっても復活への糸口は掴めないままです。政治も経済も方向性を定めかねているように見えます。しかし企業経営においては待ったなし、自力で成長の術を見出さなければなりません。

こうした状況にあって私自身が気になっている言葉として挙げたいのが「生産性」です。くしくも日本の経済成長停滞への打開策として「一億総活躍社会」に向けた施策が講じられようとしています。しかし高い「生産性」はそもそも日本のお家芸であっったはず。日本の経済成長の余力が未だその言葉のなかに潜んでいるという指摘は一見信じ難くもあります。「カイゼン」に代表される日本のものづくりへのこだわりは自他ともに認めるところでしょう。しかしそれはモノづくりの工程での話。営業・サービスあるいは事務職などの分野では日本の「生産性」が低いことを指摘する書物なども多く見かけるようになってきました。

そして、更に人手不足の深刻化が顕著になれば、その活路を「生産性」の向上に見出そうとするのが自然の成り行きでしょう。仮に、そうした機運の高まれば経営者も敏感にならざるを得ません。なぜなら、真剣に「生産性」を意識している企業がその意識が希薄な会社と取引をしたら元も子もなく、それは取引相手を選別する一要素となりかねないからです。例えば5分のプレゼンで相手を理解させる訓練を受けた営業マンから説明を受けるのと10分説明されても要領を得ない営業マンとではその差は歴然。時間の浪費は同じ時を共有する相手にとっても無駄であり迷惑なことです。そして、時間をかけることで満足感を覚えるなど論外。

正直、弊社にとっても重要なポイントであると考えています。仕事始めにあたりスタッフに向けて「『生産性』を意識して仕事と向き合うよう」伝達しました。具体的にはこれからですが、お客様にもかかわることなのでしっかりと取り組みます。相手の生産性に貢献するためには「簡にして要を得た説明」も大切なこと。しかしこれは経験とスキルアップに裏打ちされてはじめて成せる業、もちろん単なる「説明省略」であってはなりません。コスト削減による「生産性」向上にはいずれ限界が訪れます。能力を高め付加価値そのものの向上に努めることこそが肝心かと思います。

さて、そろそろ〆ないと無駄な時間を共有させている張本人とおしかり受けそうなので新年のご挨拶はここまでとさせていただきます。

弊社一丸となり皆様方のお役に立てるよう取り組んでまいりますので、本年もよろしくお願い申し上げます。