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第24話 偽ブランド品は無くならない

2016年04月30日 バンコク便り

身の回りで当たり前に売られていることから、ついついその違法性を忘れがちなのだが、先週3月31日のニュースによれば、当局はバンコク郊外において、押収した偽ブランド品、違法コピー品を1,245,000点、重量にして126トンを破棄処分する式典を行った。

対象となった商品は、衣類、腕時計、携帯電話や映画DVD、コンピューターソフトなどである。

業務用ソフトについてはすでに約10年以上前より政府より委託された民間会社が訪問調査を行い、使用が発覚すれば大枚の罰則金を科すようになったため、正規品を購入するという認識が広まっている。知り合いの日系企業でも以前、会社で購入した基本ソフトは正規品であったが、社員が勝手にコピー・ソフトウェアをダウンロードして使用しており、発覚した1点につき約8,000バーツ、合計約100,000バーツの罰則金を科された例がある。しかしこの調査も個人使用までは及ばず、街のITモールでは相変わらず違法ソフト専門の小売店が堂々と営業している。

衣料品や腕時計、バッグに関していえばこれは観光客市場よりも庶民の間で完全に定着しており、大市場がある以上これが根絶やしになる日はと考えても予想だにできない。私も電車内でブランド品を見かけると、必ずストラップや部分品を品定めして正規品かどうかを検証する癖がついてしまっている。まず部品の断面を見れば、皮革製なのかPVC(塩化ビニル)製なのかで判断がつくからである。

このような商品を扱う小売店は、観光客向け露店(パッポンやシーロム通り)、都心の大規模ショッピング・モール(マーブンクロン)、郊外の大規模市場(東京ドームより大きいであろうチャトゥチャク)など、一見すれば明白だがその数量から考えてこれを一挙に潰そうなどとは、民業への影響を考えれば、とてもとても当局担当者もその様な勇気を持ちえないであろうことは想像に難くない。但し私は決してこの様なエリアでの買い物をお勧めしている訳ではない。悪しからず。