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【爆買い】から【爆体験】へ  ~「美ンバウンド」~

2016年02月10日 コンサルの眼

春節で賑わう中国から多くの中国人が来日しています。
「訪日外国人客」を表す「インバウンド」という言葉も定着してきましたが、
2015年はアジアを中心にインバウンドが増加して過去最高を記録しました
民間レベルの交流が増えることは本当にいいことですよね。

さて、昨年の流行語にもなった「爆買い」、
家電量販店や化粧品販売店で主に中国人観光客が山のように商品を購入している光景をテレビでよく見かけました。
私の担当しているクライアントでも、昨年は中国における消費対応で色々なお話をさせていただきました。

しかしこの「爆買い」について昨年とは違った動きがあるようです。

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「モノ」から「コト」へのシフト

観光庁が3か月ごとに出している「訪日外国人消費動向調査」によると、58%の訪日外国人が「必ず再訪したい」と回答しており、中国人観光客にあっては60%以上が「必ず再訪したい」、31.3%が「再訪したい」と回答しています。

今後はリピーター客が増加することが考えられますが、観光客の2人に1人が2大都市圏以外の地方都市を訪問しているという観光庁の調査もあることから、今後は「爆買い」に象徴されるような、「モノ消費」から、”体験”を目的とした「コト消費」へのシフトが大いに考えられます。

 

「美容」+「インバウンド(訪日観光客)」 = 「美ンバウンド」 がキーワード

特に最近の新しい動きとしては、外国人観光客が日本で美容室やエステ(リラクゼーション)、ネイル店を利用するケースが非常に多くなっています。

リクルートの調査では、「美容に関して憧れる国は?」という質問に、韓国やフランスを抑えて日本が一位になったそうです。
美容に疎い私からすると、「へぇ~そんなもんかねぇ~」と思ってしまうのですが、「技術力」や「清潔感」、「安心感」、「丁寧な対応(おもてなし)」が高く評価されているんですって。

私のクライアントで「美」をテーマに事業展開されている社長様と昨年来いろいろと次の展開を考えているのですが、この「美」を広義にとらえて、「体験」+「美ンバウンド」で面白いことが考えられそうです。

中国政府から「待った!」がかかるかも?

経済が急激に減速している中国では、できれば1円(元)たりとも邦貨を海外に持ち出してほしくなないようで、習近平政権ではこの爆買いを規制する動きがあります。
年間10万元(180万円)以上の買い物を海外でしてはいけない、という「爆買い禁止令」が近く全人代で成立するそうです。
とは言っても一人当たり180万円も買い物してくれるならいいじゃないか。。。っと思ってしまうのですが。
規制の詳細はわかりませんが、単に中国での入国審査で180万円以上のお土産を持ち込むことに規制がかかるのなら「体験型コト消費」はセーフなのかな?

もともとこの「爆買い」頼みの経営は続かないといろいろな社長様と話をしてはいるのですが、高い確率で儲かる動きがあるのならしっかりそこに投網を仕掛けましょうというのは大事なこと。
政策によって流動的ですが常にアンテナを高くしておく必要がありますね。